感染症に関する研究を紹介します

2023.09.29

こんにちは。感染管理認定看護師の小沼です。

今日のブログは、個人的に「面白いなぁ」と感じた新型コロナウイルス感染症に関連した研究をご紹介します。

ウイルス曝露の程度に応じた既感染、ワクチン、ハイブリッド免疫(ワクチン+既感染)によるCOVID-19感染予防効果を調査した研究です。※いきなり難しい言葉がでてきますがついてきてください。

デルタ株、オミクロン株流行期の期間に、コネチカット州の矯正施設で一泊以上過ごした15444人が対象です。


同室者が感染者、同じユニットの者が感染者、感染者との接触記録なしでの感染リスクを評価しました。

オミクロン流行期(2021/12-2022/5)の結果は表のとおりです。

デルタ流行期(2021/6-2021/12)も同じ傾向でした。

ウイルスの暴露が少ないほど既感染、ワクチン接種の感染予防効果が高く見られたという結果になりました。

この結果は非医薬品の介入(ソーシャルディスタンスやマスク着用、換気をすることでウイルスの暴露量を減らすこと)が既感染、ワクチンによる予防効果を高めることを示唆されました。

一度罹ったから大丈夫ということも、ワクチンしているから大丈夫ということもなく、それにプラスしてマスク着用などの感染対策をすることが感染予防につながると思います。

だからといって、日常生活において、いつもマスクをするのを勧めているのではなく、流行期の人込みや換気の悪い公共交通機関など、ウイルスの暴露量が多くなると考えられる場面での着用が効果的かつ効率的なのかなと思います。

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