作業療法のご案内
作業療法は、OT(Occupational Therapy)といい、主体的な生活の獲得をはかるために、諸機能の回復・維持及び開発を促す作業活動を用いて治療・訓練・指導及び援助を行うリハビリテーションの一つです。
作業療法の目的
●身体機能への働きかけ
作業活動を通じて、実際の生活に必要な筋力、関節の動き、感覚機能などの維持・改善をはかるとともに、スムーズな動きや耐久性の獲得などを行います。
●高次脳機能への働きかけ
生活に必要な時間・物の扱い方・周囲の状況の認識、物事の記憶、注意、動作の順序や方法を決定し遂行していくなどの能力を評価し、治療・訓練します。
●心理面への働きかけ
長期入院や障害により、失われやすい精神活動や活動に対する意欲の維持・改善をはかると共に、不安を和らげたり、自信をつけることなどを行います。
●日常生活面への働きかけ
食事・更衣・排泄などの日常生活動作や家事動作について、その動作ができない原因を評価し、その人にあった適切な方法を訓練したり、介助方法を指導します。
●就労・復職への働きかけ
就職や職場復帰に向けて、身体機能、作業能力、一般能力(学習能力、注意力、問題解決能力など)、移動、コミュニケーション能力などを評価し、訓練を行います。
作業療法の内容
●作業を用いた訓練
作業を用いて筋力増強や手先の細かい動作、耐久性の向上、利き手交換および心理面、高次脳機能に対する訓練を行います。
●日常生活活動訓練
食事・更衣・排泄・入浴などの日常生活活動の訓練を行います。
●家事動作訓練
炊事、洗濯、掃除などの家事動作訓練を行います。
●自助具考案・作製・紹介
残された機能だけでは行えない動作がある場合は、その動作を可能にするための道具を考えたり、作ったり、紹介したりします。
「自助具で生活を向上させよう」のページもご覧ください。
●手の装具
スプリント(手の装具)の作製と適合を行います。
●義手による動作訓練
上肢を切断された患者さんには義手を装着して、その操作方法から身辺動作、仕事にいたるまでの訓練・指導をします。
●介護者への指導
家庭で介護にあたられる方に、適切な介助方法を指導します。
●家屋改造への助言・指導
「家屋改造で快適な生活を!」のページをご覧ください。
病院・障がい者支援施設とも専任の作業療法士が担当します。