所長あいさつ
長野県立総合リハビリテーションセンター(県リハ)は、病院と障がい者支援施設、義肢装具製作所、更生相談室から成る複合施設です。医療と福祉の緊密な連携のもと、脳血管障害等による片麻痺や認知機能障害、脊椎脊髄疾患による四肢麻痺、事故や糖尿病などによる四肢の切断者に対する義肢・義足の製作から使用訓練、関節疾患に対する人工関節手術、拘縮などに対する機能再建手術などさまざまな障害について、発症初期から社会復帰に至るまでの一貫したリハビリテーションを提供しています。
最近では、従来の肢体不自由の枠を超え、高次脳機能障害についても、県の支援拠点施設として、相談、訓練、就学・就労支援、家族支援などについて当事者を取り巻く周囲の方々を含めた支援を実施するとともに、神経難病患者の方々が利用される重度障がい者意思伝達装置の普及啓発や技術習得研修会の開催などにも力を入れております。また、障がい者の社会参加にとって大きなバリアとなる交通問題、とりわけ脳機能障害がある方の自動車運転再開問題についても、関係機関との連携による解決を模索しているところです。
リハビリテーションは、医療・福祉・介護のみならず職業・健康づくりやスポーツなどヒトの営みのあらゆる面に関わりうるユニバーサルな技術です。再生医療やニューロリハビリテーションの進歩により、障がいを治せる時代の到来が予感させられる今日、リハビリテーションの価値・重要性はますます高まっています。
私ども県リハは、障がいを負った方々に寄り添い、長野県民の皆様に良質で効果的な治療・リハビリテーションを提供させていただくよう、より一層努力してまいります。
長野県立総合リハビリテーションセンター
所長 清野 良文(きよの よしふみ)