検査室のご案内

検査室では、医師が患者さんの「自覚のない病気」や「痛み」などを治療するための検査をしています。見た目ではわからない身体の状態を、いろいろな機器を使って調べます。最新の機器を導入し、短時間で正確、かつ精度の高い検査を行っています。
臨床検査には、検体検査(血液・尿・便・組織や細胞等の患者から採取した検体を扱う検査)と生理機能検査(心電図や超音波検査など、直接患者の体から情報を得る検査)があります。

検体検査

検体検査室
検体検査室
生化学自動分析装置 LAbOSPECT006
生化学自動分析装置 LAbOSPECT 006

生化学的検査

肝機能や腎機能、脂質異常、糖尿病などを調べるため、血液中の酵素や脂質、糖質、ミネラル等多くの検査項目を分析装置で測定し、身体の異常を把握します。

血液学的検査

血液中の血球成分(白血球、赤血球、血小板)の数や形態、機能を検査します。貧血の種類や白血病をはじめとするさまざまな血液の病気を見つけることができます。

免疫血清学的検査

血液中の抗原や抗体反応を利用して感染症などの免疫(身体に侵入してくる異物を排除する仕組み)に関係する病気を診断する検査です。肝炎ウイルス、梅毒などの診断に欠かせない検査項目を専用分析装置で測定しています。

輸血検査

輸血検査の様子
輸血検査の様子
自己血採血の様子
自己血採血の様子

輸血のために必要な血液型検査や交差適合試験(輸血する血液が患者と適合するかを判定する)などをしています。また、輸血用血液の供給、保管、管理を一括して行い、輸血の安全性を確保しています。当センターでは、手術前に患者さんから血液を採取する「自己血輸血」を積極的に行っています。

一般検査

尿、便などを調べる検査です。尿の検査では腎臓や泌尿器系臓器の状態などについて調べます。便の検査では、目には見えない出血を検査し、消化管出血の有無を調べます。

微生物学的検査

患者さんから採取した便、尿、膿、関節液などを顕微鏡で観察、または培養して感染症の原因となる微生物を特定するとともに、薬に対する効き具合(感受性)を検査します。

検査項目の一部は、外部の検査機関に委託しているため、検査結果がわかるまでに
数日~1週間程度かかることもあります。


生理機能検査

超音波検査の様子
超音波検査の様子
筋電計 と 排尿機能測定装置
排尿機能測定装置と筋電計

心電図検査

心臓の電気的活動を測定し、その変化を波形として記録します。心臓の脈の乱れや狭心症などの病気がないかを調べます。

超音波検査

人の耳に聞こえる音の周波数よりさらに高い音である超音波を用いて体内の臓器や血液の流れなどを画像化し、異常の有無を調べます。心臓や、肝臓・胆のう・腎臓などの腹部臓器、大動脈・下肢静脈などの血管系などあらゆる臓器の観察に用いられます。

神経伝導速度検査

神経に電気刺激を与えてその伝わり具合を調べます。手根管症候群などの診断に有用な検査です。

呼吸機能検査

息切れ、呼吸が苦しいなどの症状があるときに、呼吸器(肺・気管支など)の状態を調べる検査です。肺の病気の診断・重症度、治療効果の成果などを見るときにも行われます。手術前検査として、手術のときの麻酔法の選択の時にも利用されます。

排尿機能検査

尿流測定(排尿速度や1回排尿量を調べる検査)や膀胱内圧測定(蓄尿・排尿時における排尿筋の働きを調べる検査)、プレッシャーフロー検査(尿排出障害の原因が、排尿筋機能の低下か、尿道の通過障害かを診断する検査)、括約筋筋電図測定(排尿時の膀胱内圧と同時測定することで、排尿障害のタイプを診断することができる)などの検査を行っています。


精度管理について

施設内で測定する検査結果が正しいことを保証するため、精度管理を行っています。


【内部精度管理】
毎日コントロールを測定し、施設内測定の精密度を管理しています。

【外部精度管理】
他施設との比較を目的に、外部団体の臨床検査精度管理調査に年2回以上参加しています。
参加している主な精度管理調査は、日本臨床検査技師会精度管理、日本医師会精度管理、長野県臨床検査技師会精度管理、試薬メーカーのサーベイ等です。